もう何年も前のことになるのですが、「家族ってなんだろう?」 「同じ墓に入らなければ、家族ではないのか?」 そんなそぼくな疑問をもったことがありました。

 年月を重ねるにつれ、わだかまりはじょじょに小さくなるのですが、なかなか頭の中から消え去りません。
 そして、2000年の初冬。
 1年間のレギュラー仕事(仕事はフリー編集者)が終わり、つらつら次の仕事を考えていたときに、「あの疑問をライフワークにしてみようか」と思いたってしまった。
 
思えば、アレがこのばかげたプロジェクトの始まりでした。  

 初めはこんなことを考えました。
 だれもが自分の育ってきた家族しか知らない。
 だから、「よその家」をたずね、欲望やとまどいといった家族の気持ちを聞くことから始めよう。
 家族の情報ではなく、ひとりひとりの気持ちを聞き取り、記事にする。  
 具体的にいま何が不安で何を幸せと感じるのか、どんな行き違いがあるのかを教えてもらう。そして、読者が自分の家族や欲望を考えるきっかけになる誌面 を作る。
 「平均的な家族構成」はあるが、「平均的な家族」はない。
  だから、1件でも多く取材しよう。短いインタビューでも100件並べれば、想像できること、見えてくる何かがあるのではないか。
 取材相手は、もちろん日本人がベスト。だが、いかんせん似たものがありすぎる。ならば、類似企画の少ない「シルクロード」を舞台にオンリーワンでいこう。
  いちばんの売りは、写真だけでなく、なまのコメントをとってくること。
 ----こんな感じです。

 「走り出さなきゃ、何の答えもみつからない」。
  マスコミ各社に送った70通のボツ企画書にもめげず(大ウソです)、「今に見てろよ」と無理やり自分を納得させて、中国に飛び立ち12の家族に話を聞きました


 

 

 

 

 

 


2003年04月22日 更新

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