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0008 伝道 (2003/12/9)
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| かなり前から名前だけ知っていて、そのクセどんな唄をうたう人なのか全然知らなかった中に加川良が居る。ご存知、吉田拓郎の『加川良の手紙』って唄のタイトルで名前だけ知っていたのだ。かなり通好みな歌手なので、未だに『加川良の手紙』は知ってても本人の唄を知らない人は多いかも知れない。いや、きっと多いだろう。私もフォークの素人に加川良を説明する時、どう説明したら良いのか解らない時が多々あったからだ。
ちょっと前に西沢学園のCM(これ関西だけしかやってないのかな?)のバックに彼の曲が使われていたコトがあった。その唄こそ『伝道』と言う唄で、アルバム『教訓』の中に入ってたラストの唄である。『伝導』ではない。また『電動』でもない。その前にも三橋美智也(字ぃ〜あってるか?)の唄を生命保険かなんかのCMでやってたな…。とにかく、歌唱力はあるのになかなかお茶の間に出て来ない人なのだ。まぁ、フォークらしいと言えばフォークらしいのだが…。 前回にもちょっと触れたが、私が加川良の唄をはじめて聴いたのは岡林信康を知ったのが切っ掛けだった。彼のライブLPの中にゲストとして出演していて『教訓1』を聴いた途端、その説得力のある歌声にブッ飛んだ。拓郎がうたう『加川良の手紙』のイメージと余りにも懸け離れていたからだ。『加川良の手紙』は楽しいラブソングみたいな唄なのに、その本人の唄は立派な反戦歌だったからである。も、全然違っていたのだ。しかし、この裏切られ方は軟弱なフォークに嫌悪してた私にとっては好ましい裏切られ方だったので決して悪くは無かったのである。 こうして私は、加川良に興味が注がれて行き、彼のLPを買うまでにそんなに時間は要さなかった。反戦歌をあの力強い歌声でうたう彼の他の唄を聴かずにはいられなくなったのだ。レコードをプレーヤーに置き針を落とすと、あの初めて聴いた歌声が聞こえて来た…。 ♪いのぉ〜ちはひとつ〜人生はぁ〜一回だから〜〜〜
このアルバムの最後の唄で、今回のタイトルにした『伝道』は私のお気に入りである。この唄も決して硬派ではない。悲しい時にゃ悲しみなさい…気にすることはありません…と、何度も何度もくり返す唄である。若い頃は視野が狭く、自分の生きている範囲を全てのように錯覚し広い範囲で、また、長いスタンスでモノが見えない為に、行き詰まり挫折していく…。そんな年代だった私にこの唄は、「小さなコトでくよくよしても良いんだヨ、それが人間なんだから。悲しかったら悲しめば良い、辛かったら泣けば良い…。自分に正直な気持ちで生きていくコトが大事なんだヨ。」って言ってくれているようで、何度かこの唄には助けられたのだった。 そしてそれは今でも変わっていない。生まれて死ぬまで付きまとうのが『悩み』なら、それが当たり前のコトとして受け入れれば良いし、何事に対しても楽しんで生きられるようにしていこうと思うようになれたのだ。一方向から物事を見るのでは無く、いろんな方向から同じモノを見ていくコトも彼の唄から習ったような気がする。私は決して加川良に関しては詳しく無い。アルバムも『教訓』と『親愛なるQに捧ぐ』しか持って無い。でも、それだけで私には十分だった。そのバイブルの意味を全部紐解くのに、かなり時間がかかったから…そう、彼の唄はバイブルだったのだ。 そして、その考えはタイトル同様伝えて行きたいと思う…。 |