0022 大阪ビッグ・リバー・ブルース (2004/3/30)
新大阪に住んでたハマヤンの部屋に厄介になっていたのは、私がまだ22歳で失恋して自暴自棄になってた頃だった。そんな私にハマヤンは「失恋の悲しみは、ごっつ新鮮に蘇るモンなんや…。」と当たり前のように言ってくれた。それは私が失恋したトコロだったから慰めで言ってくれたのか?それとも半年前に奥さんに逃げられた自分へ言い聞かせていたのか解らなかったが…。とにかくその言葉が私の中に残った。

それから私も新しい恋をして新鮮に思い出していた失恋の痛手も薄れて来た頃、この唄に出会った。『大阪ビッグ・リバー・ブルース』憂歌団…。ライヴ中心のビッグなバンド。その存在は知っていたけど、こんな泣けるラヴソングを歌っているとは…。ドロ臭い感じの、ふざけた彼等の唄しか知らなかった私はちょっと驚いた。

中学の頃に『おそうじオバチャン』を聴いてコミックバンドだと解釈していた私。ラジオで♪スッポンポ〜ンのポ〜〜〜ン!と歌っているのを聴いて普通じゃないと解釈した私。テレビで♪パチンコ〜パチンコ〜〜〜!と叫んでいるのを聴いてマトモじゃないと解釈してた私の認識を、この『大阪ビッグ・リバー・ブルース』は一曲でひっくり返してくれた。

♪大阪ぁ〜ビッグ・リバー・ブルース〜〜〜
 川に映る星のかけらのような〜〜〜
 大阪ぁ〜ビッグ・リバー・ブルース〜〜〜
 ただ悲しいだけの女になるな〜〜〜

また、私の心に失恋の痛手が新鮮に蘇って来たのだった。

考えてみたら元々実力のあるバンドなんだから、ちゃんとした唄もうたっていたんだろう。私がそれまで巡り会ってなかっただけなのだ。内田勘太郎のギターは絶品だし、木村充揮の歌声も最高なんだから、泣かせる唄をやれば良いに決まっているのである。それをアルバムを手にするまで気付かんかった私が間抜けだったのだろう。

さて、この『大阪ビッグ・リバー・ブルース』が収録されたアルバムを私は確かカセットで購入したんだと思うんだが、さっきから探しているのだが見つからない。なんでまたカセットなんかで…と思われる方も居られるだろう。このカセットを購入した時期は、丁度CDデッキが出始めた頃で私はCDデッキを持って無かったのである。だから仕方なくカセットで購入したのだった。

それからもこの『大阪ビッグ・リバー・ブルース』は私の失恋の痛手を新鮮に思い出させてくれるスイッチとなった。しかし不思議なモンで、最初の頃には当時の想い出も一緒に思い出していたのだが、今では何があったとかのエピソードは消え、失恋した時の気持ちしか思い出せなくなって来てしまった。想い出は薄れ、感情だけが残ったようだ。

でも、その感情だけはいつまでも新鮮に蘇るのである。