週記『禁じられた遊び』


今回は見て無い人でも誰もが知ってる映画をご紹介いたします。フランス映画の中でも有名な『禁じられた遊び』(1952年)です。戦争という背景の中でも、子供は子供らしく生きている。しかしそれは決してそっとしておいては貰えず、大人達の都合でなにもかもを奪われてしまう子供達。この映画はそんな子供達の叫びが胸に突き刺さる、悲しい反戦映画です。

時は1940年。フランスの郊外をドイツの戦闘機が襲った。逃げまどうパリ市民達。その中の一人5歳の少女ポレットは、空襲で父母が撃たれ、すでに死んでしまったペットの犬を抱きかかえたまま彷徨い、ある農村にたどり着くのである。

農家の家の11歳のミシェルと小川で出逢う。都会育ちのポレットを貧しい家のミシェルの家族達は珍しがり、ポレットは彼の家でしばらく暮らすコトになる。そんなある日、ミシェルの兄が馬に蹴られて重傷を負い寝たきりに…。また、隣の一家とはとても仲が悪くしょっちゅう喧嘩ばかりで、その辺はコミカルに描かれている。

ポレットが抱いて来た犬の死骸をミシェルは水車小屋の近くに埋めて墓を作ってあげるコトから、二人は色んな動物の死骸を探して来てはお墓を作る遊びに夢中になって行く。そう、それがタイトルになっている『禁じられた遊び』である。この遊びはエスカレートしていき、ドンドン豪華な墓を作り、とうとう人間の墓地まで行き十字架盗むようになっていく…。

監督は『太陽がいっぱい』のルネ・クレマン。ポレットが人込みの中「ミシェール、ミシェール」と叫ぶ最後のシーンは涙無くしては見られない。名作中お名作である。

尚、テーマになっているナルシソ・イエペスの弾く同名の曲もギターの名曲として有名だが、元は『ロマンス』というタイトルのセレナーデなのだそうな。