タイトル: おんなの有田皿山さんぽ史
 おんなの有田皿山さんぽ史について

表紙のことば
 人びとを魅了したおもざし 今泉 泰子
もくじ
巻頭エッセイ
 有田取材の思い出 村田 喜代子
 
 有田皿山にて 蒲原 有明
 皿山風土記 江越礼太・徳見知愛
 改作風土記 横尾 謙
 人あり
 有田皿山を文学に昇華させた 象徴派詩人 蒲原 有明
 蔵春亭とクジラの碑 貿易商 久富 与平
 夜明けの主役 八代 深川栄左衛門
 実業教育の草分け 如心 江越 礼太
 有田陶磁史の水先案内 史家 中島 浩氣
 瓢筆居士(中島浩氣)『ふくべの駒ごと』(未刊行)より
 陶業近代化のリーダー 公選初代町長 江副孫右衛門
 皿山異色の海軍提督 元帥 古賀 峯一
 古伊万里を里帰りさせた 愛郷者 蒲原 権
 山河あり
 「秘色の湖」の命名者 詩人 山本 太郎
 画家が見た有田皿山の風景 「ふるさと絵はがき」に寄せて
 皿山遠景・I
 皿山の野外歴史資料館 内山の氏神 陶山神社
 万国博を前に合本組繊 香蘭社の前史
 国際化は十七世紀から 異人館や国際結婚
 渡来陶工の望郷の宴 いまも続く「山のぼり」
 窯焼きだけが持てた 唐臼のはなし
 呉須はどこから 茶碗薬の名で長崎へ
 窯は燃えていた 松村八次郎の石炭窯
 七日七夜の陶器市 遍路相手の小商いから
 ウコンの布に包んだ見本 大正に始まる直売方式
 地方区から全国区へ 入札会から見本市まで
 ペールを脱いだ古窯 予想を超えた規模の天狗谷
 大イチョウが守った窯元 文政の大火と有田千軒
 皿山遠景・II     
 家系図が語る皿山の近代史 出自意識が人材の苗床
 窯焼きは世話焼き 働き者だった窯元の妻
 華麗な色に賭ける 赤絵屋の娘に生まれて
 荒物引きがエース格 シャークニンの系譜
 ハスの葉の露を転がす 濃手の名は「筆子さん」
 茶碗の話あれこれ 三八と三六が基本形で
 筆先筆後を心がける 箱書きや印入れのこと
 移し絵の世界から 先端技術の転写技法
 小物師の至芸から 帯留やミクロスの誕生
 進む窯業の分業化 生地屋さんや運び屋さん
 消えていく荷師の技 ワラを生かした伝統技能
 第二の石器時代ヘ ファイン・セラミックス
 国際化の通路を開く 東独を訪問した七人のサムライ
 陶磁展までに学芸員は… 全額保障の持殊輸送
 皿山遠景・III
 代官所跡の小学校 学制前に開校した白川学校
 厳粛な注連元の交代式 おくんち改革の諭議も
 松の内に有田の女たちは 欠かせぬ蓬莱台の飾りつけ
 有田女は料理が上手? 育たなかった料理屋
 「掛け軸さん」を守る 内山地区のお三夜さん
 有田劇場があったころ 窯の火で温もる役者も
 雨情節や古賀メロディ 水害の年にご当地ソング
 クルマ社会以前 昭和初期にタクシーや乗合
 昔の子どもの遊び ベンジャラギンやズンギーがけ
 泉山の名水で酒づくり 透明度の高い硬水
 甘いもの名物談義 茶わん最中や陶助おこし
 登り窯を倉庫にした戦時中 写真と結婚した窯元の嫁
 早かった電話の導入 普及率が県下一のころも
 優しさと温もりを 進む内山の町並み整備
 ブックガイド
 もっとくわしく有田を知りたい人のために
 人物へのあんない
 有田町のあんない

おことわり
1.文中の敬称は略させて頂きました。
2.金ヶ江(かながえ)の読みは稗古場・金ヶ江義人さんの呼び方によりました。
カットは「佐賀県立九州陶磁文化館 柴田夫妻コレクション」の文様を使わせて頂きました。

掲載写真は町内の皆様から提供していただいたもののほか、執筆者および有田町役場広報担当の前隈尚子が撮影しました。また、「印刷ショップアリタ」でも、この本の趣旨を理解し、レイアウトから印字まですべてを女性スタッフに担当させて下さいました。

なお、柴田夫妻コレクションの磁器絵柄をカットに使わせていただいたことを感謝します。
カット: 柴田コレクションから
最終更新日: 2005.6.3
追加 季刊皿山「夏」No.66, 65, 64 63
No.62, 61, 60, 59, 58, 57, 56, 55, 54, 53, 52, 51, 50, 49, 48, 47, 46, 45, 44, 43, 42, 41, 40, 39
LINK 有田陶磁史EXPRESS

有田町歴史民俗資料館
〒844-0001佐賀県西松浦郡有田町泉山一丁目4番1号 TEL 0955-43-2678 FAX 0955-43-4185

9:00-16:30
月、12/29-1/3

一般100円/高大生50円/小中生30円/20名以上団体割引

JR佐世保線上有田駅下車、徒歩15分
昭和53年開設。有田皿山の登り窯跡から出土した陶片、焼物の製作用具、陶商関係の古文書などを中心に歴史・民俗資料を展示。
有田の歴史についてなにか調べるとき私は中島浩氣さんの「肥前陶磁史考」を開きます。たまに不思議に思うことは、800ページを越えるこの大著に、百婆仙のほか女性の姿が全く見られないことです。有田陶磁美術館に江戸期の作である染め付けの大皿「有田皿山職人尽し絵図」が秘蔵されています。それには窯場でかいがいしく働く女たちが描かれています。そのように、有田皿山の半分は女が支えていたはずです。なのに、女たちの働きは埋没してしまっています。いつかは有田皿山史における女の役割に脚光を当てる必要があると願うのですが、それに近づく一歩として、女を筆者としたこの本を出すことにしました。9年前に出版しましたポケット郷土読本「皿山なぜなぜ」の姉妹編のつもりでもあります。

原稿が出そろったころ、芥川賞作家村田喜代子さんが渡来陶工を題材になさって力作「龍秘御天歌」を発表されました。作家はこのように皿山の女を大きく羽ばたかせ得るものかと、卓抜な着想に深い感銘を受けましたが、同時に、どこかで私たちの企画と通底するものがあるように思われました。そこで特別寄稿をお願いしましたところ快くお引受け下さり、巻頭を飾らせて頂きました。感謝に耐えません。また、執筆者のほとんどが取材などは初めてでしたが、不慣れな取材に対して多くの方々が温かくご協力くださり、資料などをご提供下さいました。ここに重ねてお礼を申上げます。

平成10年春
有田町歴史民俗資料館
尾崎葉子

1998-2005 copyright by 有田町歴史民俗資料館 / Web write: 黒川 隆(埼玉在住) t-kuto@cablenet.ne.jp
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